【日光】竜頭山の家(廃業)
いくつかの温泉サイトに紹介があり、大変気になっていたのがこの竜頭山の家だ。
前回日光湯元に行った時も探したが断念、今回も竜頭の滝周辺を行ったり来たり、日光プリンスホテルまで行ったが見あたらない。そこで少しR120を戦場ヶ原方向へ登ってみた。
あった!竜頭の滝の下ではなく上にあったのだ。国道が竜頭の滝の上で湯川を渡る橋が「竜頭の橋」でそのすぐ横だ。日光湯元に行く時はいつも通っているのに、男体山と中禅寺湖が気になる場所だから全く気付かなかった。
よく見れば大きな表示はあるし、入浴可能との看板も道沿いにあった。
中禅寺湖から国道を上がっていくと、その竜頭の橋手前を左に入る専用進入路があり、道より10m程高いところにこの山の家はある。まだ雪が深く、駐車場は2台分しか除雪していない。
いかにも山小屋らしい黒っぽい頑健そうな建物だ。玄関に近づくと放し飼いの温泉犬の出迎えだ。いやにお腹が大きいが雌だろうか。後で名前を聞いたらランちゃんだった。掲示に従いチャイムを押すと、すぐに娘さんが出てきてくれ案内してくれる。防寒着を脱ぎ、リュックやスキーを置いたりするようになっている広い土間からスリッパを履きロビーの戸を開くと驚く。さすがブルーノ・タウト設計の山の家だ。重量感のある暖炉に、高い天井から4灯のシャンデリアが下がる。梁のデザインも凝っているし、中2階の廊下がまたいい。
奥の風呂場まで案内して貰い、何故か男湯は中からロックされていたので、女湯へどうぞと言われ、中で鍵掛けといて下さいとも。簡素な脱衣場から開き戸を開けると小さな木の浴槽に日光湯元の濁り湯が掛け流されている。水の蛇口も開かれ、42℃のお湯で満たされている。希釈してあるせいか、光のせいか判らないが、灰白色の濁り湯だ。
硫黄の香りに包まれながら湯に身を沈めるとつい「極楽!」と発してしまう。
意外に石鹸の泡も立つしシャンプーも置いてあるが、それは用無しだ。温泉成分をタップリ体中に付けていたい。
案内してくれた娘さんから聞いたところでは、建物は営林署のものだが、両親が昔から山の家を運営しているそうだ。パンフレットも貰ったので許可は貰ってないが貼り付ける。
温泉ファンより登山客が主の宿で、1泊2食で8千円前後とのことだ。
立ち寄りの営業時間は、管理人夫婦が起きている時間ならOKとのことだが、夕方は19時ぐらいまでだろう。
ラウンジに、ジャズコンサートの掲示があった。暖炉の周りでジャズの生演奏を聴く。堪えられないだろうなぁ。
<施設名> 日光竜頭(りゅうず)山の家
<所在地> 栃木県日光市中宮祠2485 <TEL> 0288-55-0261
<源泉> 奥日光開発(株)1号、2号混合泉
<湧出地> 日光市大字日光字奥日光1068-はの1
<泉質> 含硫黄、重曹・石膏泉(硫化水素型) <pH> 6.8
<湯温> 79.3℃ <密度> 0.9992
<成分総計> 1.615g/kg
<営業時間> 電話で確認を
<入浴料> 大人 500円 小人300円
<温泉犬> 茶色の雑種 ランちゃん
追記
下のコメントにありますが、竜頭山の家は2006年9月をもって廃業しました。
個人に落札され、今後は別荘として使われるようです。
まことに残念です。
追記2
もっと大事なことを書いておかなければいけませんでした。↓のコメントにありますが、管理人の前田さんは2007年7月から中禅寺湖畔であらたな温泉宿を始めています。八汐荘です。是非日帰りでも寄ってみてください。
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コメント
国道から専用脇道入ってすぐなのに、別天地、山奥の雰囲気
山小屋といっても掘っ立て小屋ではなく華麗な山荘ですね
小屋の周りは雪で真っ白、湯舟の縁も硫黄で真っ白
こんなに大量の硫黄は感動ものでした。
地図的立地は国道沿いになるわけだけど
実際の立地はまさに秘境の雰囲気で◎でした。
投稿: デミオ | 2005/12/15 00:38
>デミオさん
よかったでしょう?
泊まりたくなったんじゃありませんか?
ここも10月一杯で廃止になるのでは、と心配していましたが確認していませんでした。最新情報ありがとうございます。
投稿: 流れ星@番頭 | 2005/12/15 02:33
龍頭山の家のご紹介をありがとうございました。
ご来館時にご案内をさせて頂きました娘です。
こちらのブログは最近常連様が教えてください
両親と読ませて頂きました。
ジャズの生演奏ですが、ちょうど5/13に開催予定です。
季節的に暖炉は燃やしませんが吹き抜けになっているので
音もよく雰囲気がいいです♪
残念ながら龍頭山の家は6月末に閉鎖が決まりました。
お時間がありましたら是非またお足をお運びください。
これからは花がたくさん咲き、緑の濃い季節になります。
残り短い営業期間ですがどうぞ宜しくお願いいたします。
投稿: 龍頭山の家 管理人の娘 | 2006/05/03 21:23
>龍頭山の家 管理人の娘さん
書き込みありがとうございます。
そうですか、6月一杯でおわりですか。残念です。
冬場に寄らせていただきましたが、若葉の頃や、真夏も、紅葉シーズンも素晴らしいだろうなと思いました。正面に男体山が控えているんですからね。是非伺わないといけませんねぇ。
ジャズコンサートの日に泊まれればいいんですが、もし予約で一杯でも立ち寄らせていただけないでしょうか?
オフ会やってみたいものです。
投稿: 流れ星@番頭 | 2006/05/04 16:45
支部長殿、会長だー(^^;)
おー(@_@)ここにも温泉犬居たんですね。会長は気付かず大変申し訳有りません。m(_ _)m
ここもやはり名湯に温泉犬有りきですね。(・o・)
閉鎖は残念です。(T_T)
ではでは。
投稿: 恐怖の会長 | 2006/05/05 07:59
昨年、閉まっていなかったので安心していましたが、、、
暖炉以外にも、湯煙突(煙突じゃないので)がしゃれてて、
残念です。
投稿: デミオ | 2006/05/05 18:30
13日のジャズコンサート、とても興味があります。
(温泉も前々から気になっていたので)
丁度日光のほうへ行こうかと考えていたところなので
できましたら詳細をききたいです。
直接お電話してみたほうがいいのかしら・・・
投稿: 三日坊主夫婦 | 2006/05/11 08:25
>三日坊主夫婦さん
是非電話してみて下さい。その結果も書いて下さいね。
暖炉を囲むジャズ演奏なんてお二人にピッタリでしょうね。問題は姫がおとなしくしてくれるかどうか・・・
投稿: 流れ星@番頭 | 2006/05/11 19:23
こんにちは。小生、温泉巡りしてますが「竜頭山の家」が一番、と思ってます。2005年10月1日に伺った時、娘さんといろいろお話させていただきました。当日、コンサートがあったのですが宿泊者限定とのことでしたのであきらめました。2006年9月3日に伺ったところ、「今日で閉めるんです」との女将の言葉。絶句です。でも最後の最後に入れて感謝。竜頭山の家はいつごろできたと思いますか?女将に尋ねたところ、昭和15年、とのこと。当時、全国に5箇所、当時の宮内庁に相当する役所が建設したそうです。そのうちの一つが竜頭です。他の一つは奥日光の湯元にあったそうですが現在は跡形もありません。竜頭の歴史をもっと知りたいですね。
投稿: 熊大好き | 2006/09/18 21:10
>熊大好きさん
初めまして。これからもよろしく。
結局、9月3日まで営業出来たんですね。旦那さんもいろいろ手を打たれているようなのでどうなりますか。
あそこがなくなっては温泉ファンばかりでなく、奥日光の山を愛する多くの人たちにとって大打撃ですね。
投稿: 流れ星@番頭 | 2006/09/27 17:19
前田 茂さんよりコメントをいただきました。
湯の家に書かれたので引用します。
日光龍頭山の家は、11月28日に一般競争入札にて3,555万円で落札され売却されました。落札された方は別荘にするそうです。
投稿 前田 茂 | 2006/11/28 13:25:59
遂に泊まらなかったことは、なんとも残念です。
投稿: 流れ星 | 2006/11/29 00:53
失念してました。
前田 茂さんは、山の家の管理人、いや、旦那さんでした。
ここに書き込まれたお気持ちを察すると、思わず目が熱くなります。今後のことでも決められたら、是非また書き込んでください。掲示板でも結構です。
投稿: 流れ星 | 2006/11/29 17:58
歩かないで行ける山小屋で立ち寄りしやすいと思って
1回しか行ってませんでした。
残念です。。。
パンフレットは自分の宝物にします。
投稿: デミオ | 2006/11/30 00:54
【八汐荘@中禅寺湖】
中禅寺丸山保養所指定区域内にあります。
日光龍頭山の家の元管理人さんが保養所を買い取ってオープンです。
警察共済の保養所→民間会社の保養所→NPO法人日光森林園と変遷
日帰り入浴500円
「奥日光開発1号・2号混合泉」のかけ流し
ジャズのコンサートが9月16日(日)に八汐荘で予定されています。
投稿: デミオ | 2007/08/21 01:21
竜頭山の家、行ってないので、後悔してます。
日光湯元のお湯は、揉まれる距離や、湯の扱いによって、別物のようなところもあるので、八汐荘、是非行ってみたいです。
投稿: のん | 2007/08/22 00:07
>デミオさん
前田さんが八汐荘を始められたとは全く知りませんでした。さすがデミオさんですねぇ。偶然分かったのですか?
絶対に行かなくちゃいけません。真岡をウロウロしているよりずーっと大事です。
>のんさん
龍頭山の家時代は行かれなかったですか。それはそれはとても残念です。
それぞれの観光地にいろんな温泉があるものです。興味は絶えませんね。
投稿: 流れ星 | 2007/08/22 09:54
まったくの偶然です。
千姫近くの中国料理店「翠園」でランチ食べて(旨いですよ)
奥日光に涼みに行く途中、「八汐荘 会員 日帰り温泉」という小さな看板を見つけ
会員限定かぁ、でも一応確認しておこうと思い行ってみたら「あらら~」でした。
1・2号混合泉の別物の究極は、アジアンガーデンの循環ろ過の驚愕な威力。
硫黄臭ほとんどなしの無色透明にろ過されてますから。
八汐荘は湯舟が小さいので、加水してからお湯張りする必要もないし、
湯舟内は緑味がかった透明っぽい白濁でお湯が新鮮です。
でも激しく加水してぬる湯にしたら完全白濁しましたけど。
投稿: デミオ | 2007/08/22 19:55