【塩原】小太郎ヶ淵と甘湯温泉
塩原の福渡から信号を曲がり、バイパスを進むとビジターセンターやかんぽの宿を通り過ぎ信号のある交差点にさしかかる。ここを左折すると塩の湯や矢板方面に抜ける県道だ。塩の湯温泉には行かず道なりに少し進むと小太郎ヶ淵の入口にさしかかる。「甘湯温泉」の朽ちかけた看板が斜めになっていて、寂れた様子が痛々しい。
ダートの下りを進むと小太郎ヶ淵に至る。駐車スペースもあり、少し不思議な空気が漂う観光地だ。
案内の看板には
「戦国時代末期、塩原城主小山越前の守は、家老の言葉にも耳を貸さず里人に重税をかけていたため、ついに家老たちにより暗殺されてしまいました。家老は善政を行っていましたが、家老を快く思わない一部の家来たちは、若君小太郎をそそのかして、ここで紅葉狩りを行い、家老の暗殺を謀りました。しかし計画が事前にもれていたため逆に攻められ、矢傷を負った小太郎はこの淵に身を投げて果てたといわれています。なお、小太郎の墓は門前町の妙雲寺にあります。」とある。
100年以上経っているという茶店が沢の上に建っていて、渓流を眺めながら名物の草団子(400円)が食べられる。
1998年に製作された梶間俊一監督、中村雅俊主演の映画「オサムの朝(あした)」のロケに使われ、印象的なシーンが記憶に残っている。映画のストーリーはもうはっきりしていないが。
道は更に山奥へ続いていて、林道のようだ。橋を渡って100mほど先の右側にすっかり藪に覆われてしまったかつての甘湯温泉旅館がひっそりと建っている。
道沿いに湯小屋が建っていて、ここの排湯を飲んだり、すくった記述が野湯関連サイトに載っている。しっかりと鍵がかかり、中はくもりガラス越しに覗くしかない。但し湯温が20℃ほどにさがっていて、とても入れる状態ではないようだ。なお、ここの所有者は現在門前で食堂を経営している。
冬場に甘湯を訪れた時、この先は除雪もしていなくて行き止まりかと思っていたが、実は県道まで続いていて、途中に数軒の民家まである。
しかし、甘湯新湯は沢を2km以上遡った場所で、全く別な道を行く。
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