【鬼怒川】日建舟見荘
昨年まで栃木県営の温泉宿泊施設として、鬼怒川では「和楽荘」、日光中禅寺湖畔には「幸の湖荘」、塩原には「かもしか荘」と3館があったが、いずれも民間に売却され今年から順次営業を開始している。
和楽荘には実は3度ほど泊ったこともあり、その後の行く末がとても気になって様子を見に行ったりしていたが、非公開の専用施設にでもなるのかと思い、ちょっと目を離していたら、2007年10月5日にオープンしてしまっていた。
バイパスから東武ワールドスクエアがある小佐越方面に行く橋を渡ると道からよく見える建物だが、実際に行こうと思うと結構行きにくい場所にある。
旧道を進み、小佐越駅の北側にある踏み切りを渡り左折し駅を見ながら進むと市の高齢者福祉施設の向かい側にある。途中に看板が掲げられているから注意して見て欲しい。
旧和楽荘は建設関係の専門学校、日建学院が買い取り、オーナーのこだわりを実現した上で舟見荘としてオープンした。
11月からはリーズナブルな料金で宿泊も始まり、日帰り温泉としても更に充実していくに違いないと期待したい。
敷地は広く、駐車場は楽に30台は止められそうだ。庭にはバーベキュー場などいろいろある。
玄関を入ると、右手に無料の下足箱が並び、鍵を左手のフロントに預ける。10月中は直接フロントに料金を払ったが、11月以降は正面の自動販売機で入浴料を支払う。
フロントで作務衣とバスタオル、フェースタオルのセットを受け取るが、これはなんとも余計なサービスだ。
すぐ奥の着替えスペース(ロッカールーム)で着替え、浴室へと向かう。
階段は無しで内湯に進む。明るい脱衣場は脱衣籠が並び、そこへ作務衣を入れる。
浴槽にはここでしか使われていない源泉が豊富に掛け流されている。窓の下はすぐ鬼怒川で、対岸には木が生えているだけで余計な建物はない。
湯は鮮度が高く、湯口に鼻を付けると微かにアブラ臭を感じる。塩原温泉郷の中塩原あたりの源泉によく似ている。この湯がどこでも使われていなかったとは驚きだ。かつての和楽荘ではいわずと知れた鬼怒川川治温泉観光開発の給湯だったと記憶するが、あのアル単とは異質な本物源泉だ。湯井はここと仁王尊プラザの中間位置あたりらしいが、仁王尊のような硫黄臭や泡付きは無い。あけびの湯と似ている気もするが、こちらのほうが湯温が高いという特徴がある。
「露天風呂」の掲示を見ながら内湯から外へ出ると階段を下るようになっている。そういえば和楽荘時代には露天風呂は無かったが、内湯の真下に作られていた。
露天風呂の床や、浴槽が特徴的なレンガ色をしているが、これがオーナーのこだわりらしく、韓国黄土(オンドル土)を輸入して塗り固めたものらしい。
ぬる湯の小浴槽と水風呂もあり、十分な設備だ。壁にはフックが並び、浴衣やバスタオルを掛けるようになっているが必要だろうか?
この日は完全に貸切で入ってきたが、そのうち知られてくると人気が出てくるに違いない。
鬼怒川のライン下りの船は仁王尊の露天風呂よりずーっと近い位置に見える。ということは丸見え?
<施設名> 日建 舟見荘
<所在地> 栃木県日光市鬼怒川温泉大原2 <TEL> 0288-77-3030
<源泉名> 釈迦の湯
<湧出地> 栃木県日光市鬼怒川温泉大原字下の原14番31
<泉質> Na-硫酸・塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉) <pH> 8.5
<泉温> 48.8℃ <知覚的試験> 無色澄明でほとんど無味無臭
<成分総計> 1.117g/kg <蒸発残留物> 1098mg/kg
カチオン Na:308.5mg K:3.6mg
Ca:52.6mg Mg:0.7mg Fe:0.2g 計365.8mg
アニオン Cl:254.3mg F:6.9mg HCO3:50.2mg
SO4:389mg CO3:6.9mg 計707.4mg
遊離成分 メタ珪酸:35.0mg メタホウ酸:8.5mg
ガス分 CO2:0.3mg H2S:0.0mg
<分析年月日> 平成19年7月4日
<成分に影響を与える事項> 源泉温度が高いため加水(露天風呂のみ)
<営業時間> 10:00~
<入浴料金> 大人 1000円 小人 500円
2007.10.28
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