【福島】湯岐温泉岩風呂
湯岐温泉 山形屋
岩風呂(右側の建物は水洗トイレ)
ぬる湯を求めて阿武隈山地に分け入った(自動車だけど・・)。
やっと着いた開湯500年という歴史のある湯岐(ゆじまた)温泉には正直驚いた。
県道から少し坂道を上った山腹に3軒の旅館がかたまって建っている鄙びた小さな温泉郷だ。
手前から和泉屋、井桁屋、山形屋と並んでいる。一番奥の山形屋さんがこの岩風呂を管理している。この一角には一般の民家と思われる家も数軒建っているから共同浴場としての役割も昔から果たしているのだろう。
山形屋さんに声をかけ、入浴料を払って宿の南側に建っている岩風呂へ向かう。(この日は客室休憩・チタケうどん付きで一人1,500円で入らせてもらった。)
でかでかと「岩風呂」と書かれた建物の手前にはちゃんとした水洗トイレがあり、喫煙スペースもある。
扉を開くと左手が脱衣場、右手がガラスに仕切られた浴室だ。完璧な混浴で、慣れないと男でもうろたえる。新しい色とりどりの足拭きマットが共同浴場らしさを作っている。棚にプラかごが並んでいる。一番奥がカーテンウォールで仕切られるようになっていて女性はそちらで着替えたりしているようだ。
浴槽が山肌にあった自然の花崗岩を囲うように作られていて10人は入れる大浴槽とやっと2人が入れそうな小浴槽がある。小浴槽は40℃で「上がり湯」と呼んでいるが、厳寒期以外はこちらも加熱していない井戸からの湯だ。大浴槽はなんと!足元湧出していて岩の割れ目から10秒ほどの間隔でブクブク、ブクブクと泡が上がっている。その湯温が37.8℃だから泡でも見えないと足元湧出と分からない。
湯温の高い小浴槽のオーバーフローが結構多いので夏場だとそれほどのぬる湯でもない。
pH9.8のアルカリ単純泉だからかなりつるつるスベスベの感触だ。そのために手摺が十分設置されている。写真では青味がかった色に見えるが、浴槽の底のモルタルが青く塗られているせいだ。
宿のパンフには1日4~5時間入浴するよう勧めていたが、それも最高だろう。
ご主人の話では、岩風呂の足元湧出量は15リットル/分ほどで、湯岐温泉全体で70リットル/分位だそうだ。1日約100tだから3軒の宿であれば十分賄える量であろう。
こんな温泉があったのか!!!
<施設名> 湯岐温泉 山形屋
<所在地> 福島県東白川郡塙町大字湯岐字湯岐31
<TEL> 0247-43-1370
<源泉名> 湯岐温泉 山形屋旅館
<湧出地> 福島県東白川郡塙町大字湯岐字湯岐28番地
<湧出量> 記載なし 自然湧出
<泉質> アルカリ性単純温泉 <pH> 9.6
<泉温> 38.7℃ <知覚的試験> 無色澄明で微硫黄臭を有し無味
<成分総計> 0.1751g/kg <蒸発残留物> 157.3mg/kg
カチオン Na:41.3mg K:0.7mg
Ca:1.3mg Mg:0mg Fe:0.1mg 計43.4mg
アニオン Cl:5.0mg F:1.0mg HCO3:24.5mg CO3:33.1mg
SO4:12.0mg 計76.1mg
遊離成分 メタ珪酸:54.9mg メタホウ酸:0.0mg
ガス分 0.0mg
<分析年月日> 平成17年7月21日
<成分に影響を与える事項> 低温時のみ加温
<営業時間> 6:00~21:00
<定休日> 年中無休
<入浴料金> 大人1日 500円 大人1回 300円
2008.8.16
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